電気の契約内容を見直そうとして、従量電灯Bとは何か、AやCとどう違うのかで迷っていませんか。この記事では、従量電灯Bの基本、料金の決まり方、向いている家庭、変更手続きまでを順番に整理します。検針票の見方やプラン診断も紹介するので、今の契約が自分に合っているか判断しやすくなります。
従量電灯Bとは一般家庭向けの標準的な電気料金プラン

従量電灯Bの定義を30秒で解説
従量電灯Bは、主に一般家庭向けの標準的な電気料金プランです。
契約アンペアを10Aから60Aまで選び、毎月の料金は『基本料金+使った電力量に応じた料金+調整額など』で決まります。
冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどを使う普通の家庭で広く採用されている考え方で、東北電力や東京電力などでも家庭向けプランとして案内されています。 東北電力 東京電力エナジーパートナー
読み方は『じゅうりょうでんとうビー』
読み方は『じゅうりょうでんとうビー』です。
『従量』は使った量に応じて金額が変わるという意味で、電気を多く使うほど請求額も増える仕組みを表しています。
従量電灯Bの料金の仕組みを図解で解説

従量電灯Bの請求額は、基本料金+電力量料金+燃料費調整額+再エネ賦課金で構成されます。
まず契約アンペアで基本料金が決まり、そのうえで使用量に応じた3段階料金が乗るため、仕組みを分けて見ると理解しやすくなります。 中部電力ミライズ 九州電力
上の図のように、使う電力量が増えるほど1kWhあたりの単価が上がるのが従量電灯Bの基本です。 出典:九州電力
基本料金は『契約アンペア数』で決まる
基本料金は、30Aや40Aのような契約アンペア数で決まります。
アンペア数は同時に使える電気の上限に近く、数値が大きいほどブレーカーは落ちにくくなりますが、毎月の固定費も上がりやすくなります。
一人暮らしなら20Aから30A、2人以上の世帯なら30Aから40Aが目安になりやすいものの、実際は家電の同時使用状況で判断するのが基本です。 東北電力
電力量料金は『3段階の累進制』で計算される
電力量料金は3段階制が一般的ですが、区切りは地域で異なります。東京・中部などは120kWh/300kWh区切りですが、北海道電力は120kWh/280kWh区切りです。
つまり、少ない使用量には比較的低い単価が適用され、使用量が増えるほど高い単価の帯域が加わるため、大家族や在宅時間の長い世帯では請求額が上がりやすくなります。 中部電力ミライズ 関西電力
燃料費調整額・再エネ賦課金も毎月加算される
電気代は基本料金と電力量料金だけでは終わりません。
実際の請求では、火力発電の燃料価格を反映する燃料費調整額と、再生可能エネルギーの普及費用を広く負担する再エネ賦課金が毎月加算されます。
この2つは月ごとに変動しうるため、使用量が同じでも前月と請求額が違うことがあります。 九州電力
【計算例】月300kWh使用時の電気代シミュレーション
月300kWhを使った場合は、第1段階120kWh+第2段階180kWhで計算するのがポイントです。
たとえば30A契約なら、基本料金30A分に加え、120kWhまでの単価が120kWh分、120kWh超300kWhまでの単価が180kWh分かかります。
300kWhちょうどなら第3段階は0kWhなので、最後に燃料費調整額300kWh分と再エネ賦課金300kWh分を足せば概算できます。 中部電力ミライズ 東京電力エナジーパートナー
基本料金:30A分第1段階:120kWh第2段階:180kWh第3段階:0kWh追加:燃料費調整額と再エネ賦課金
従量電灯A・B・Cの違いを比較表で確認

A・B・Cの違いは、契約容量の考え方と想定される使用量にあります。
地域によって名称・区分は異なります。東京電力エリアでは主に『従量電灯B(10A〜60A)』『従量電灯C(6kVA以上)』で、従量電灯Aはありません。関西・中国・四国などでは一般家庭向けが『従量電灯A』です。 東京電力エナジーパートナー
プラン主な対象契約の目安特徴従量電灯A少量利用最低料金制小口向け従量電灯B一般家庭10A〜60A最も標準的従量電灯C店舗・大容量6kVA以上契約容量が大きい
従量電灯A:基本料金なしの少量契約向け
従量電灯Aは、少ない電気使用量を前提にした契約として扱われることが多いプランです。
見出しでは『基本料金なし』と表現されやすいものの、実務上は最低料金制で設計されている地域もあり、厳密には『アンペア契約で細かく分けない小口向け』と考えるとズレが少なくなります。 中部電力ミライズ
従量電灯B:10A〜60Aの一般家庭向け
従量電灯Bは、10A、15A、20A、30A、40A、50A、60Aから契約を選ぶ一般家庭向けプランです。
洗濯機、炊飯器、電子レンジ、エアコンなどを日常的に使う家庭なら、この範囲に収まることが多く、家庭用の基本プランとして案内されます。 東北電力 東京電力エナジーパートナー
従量電灯C:6kVA以上の店舗・大容量向け
従量電灯Cは、6kVA以上の比較的大きな契約容量を必要とするケース向けです。
一般家庭でも家電が非常に多い場合は対象になりえますが、実際には小規模店舗や事務所、電気使用量の多い住宅で検討されることが多い区分です。 東京電力エナジーパートナー
【早見表】自分がA・B・Cのどれに該当するか
迷ったら、まず契約アンペアか契約容量かを見れば絞れます。
検針票に10A〜60Aの表示がある:従量電灯Bの可能性が高い6kVA以上の表示がある:従量電灯Cの可能性が高い最低料金や少量利用向けの表記がある:従量電灯Aの可能性が高い
ただし、地域によって名称が異なるため、最終確認は契約書面や会員ページで行うのが安全です。
自分が従量電灯Bか確認する3つの方法

自分の契約が従量電灯Bかどうかは、検針票、Web会員ページ、分電盤の3つで確認できます。
もっとも確実なのは契約名が明記された請求情報を見る方法で、ブレーカー確認は補助的に使うとスムーズです。
検針票(電気ご使用量のお知らせ)で確認する
紙の検針票では、料金プラン名と契約容量の欄を見てください。
『従量電灯B』『30A』のように表示されていれば、その時点でほぼ確認完了です。
プラン名が見つからない場合でも、10Aから60Aのアンペア表示があれば従量電灯B系の契約である可能性が高いです。
Web会員ページ・アプリで確認する
最近は、電力会社の会員ページや公式アプリで契約内容を確認する方法が最も手軽です。
ログイン後の『契約情報』『料金プラン』『ご契約内容』などの画面に、契約名やアンペア数が表示されることが多く、紙の検針票が手元になくても確認できます。
分電盤(ブレーカー)で契約アンペアを確認する
分電盤のアンペアブレーカーには、20Aや30Aの表示があることがあります。
その数値は契約アンペアの目安になるため、従量電灯Bかどうかを推測する材料になりますが、実際の契約変更が入っている可能性もあるので、最終的には検針票や会員ページで照合してください。
従量電灯Bのメリット・デメリット

メリット:料金体系がわかりやすく解約金もなし
従量電灯Bの最大のメリットは、料金の決まり方がシンプルなことです。
契約アンペアと使用量を見れば請求の考え方が理解しやすく、複雑な時間帯別料金やポイント条件を追わなくて済みます。
また、旧来型の標準プランは解約金なしで切り替えやすいケースが多く、まずは無難な基準として比較の土台にしやすい点も利点です。
デメリット:使用量が多いと割高になりやすい
一方で、従量電灯Bは使用量が増えるほど単価が上がるため、たくさん使う家庭には不利になりやすいです。
とくに300kWhを超える月が続く世帯では第3段階の単価が効きやすく、オール電化住宅や家族人数の多い家庭では別プランのほうが合うことがあります。 中部電力ミライズ
従量電灯Bが向いている人・向いていない人

向いている人:月300kWh以下で安定志向の世帯
従量電灯Bが向いているのは、月300kWh以下を目安に使う一般家庭です。
一人暮らしから2人暮らし、在宅時間が極端に長くない家庭、料金体系の単純さを重視する人なら、比較の基準として使いやすいでしょう。
向いていない人:大家族・オール電化・節約重視の世帯
逆に向いていないのは、毎月の使用量が大きくなりやすい世帯です。
大家族、オール電化住宅、在宅ワークで昼間も電気を多く使う家庭、少しでも単価を下げたい人は、時間帯別や市場連動ではない別の割安プランも比較したほうが納得しやすくなります。
【チェックリスト】5問でわかるプラン診断
毎月の使用量は300kWh以下に収まりやすい契約アンペアは10A〜60Aで足りているオール電化ではない料金体系は単純なほうが安心できる解約金や縛りのない比較基準がほしい
3つ以上当てはまるなら、従量電灯Bは有力候補です。
逆に1つか2つしか当てはまらないなら、契約アンペアや他プランの再確認をおすすめします。
従量電灯Bから他プランへ変更する方法

変更手続きの基本3ステップ
変更手続きは、現状確認→比較→申し込みの3ステップで進めるのが基本です。
検針票や会員ページで契約名、アンペア、使用量を確認する今の使用量に合うプランを比較する新しい電力会社や同一会社の別プランへ申し込む
スマートメーターが設置済みなら工事不要で切り替えられるケースも多く、原則として停電時間もほぼ発生しません。
手続きに必要な情報一覧
申し込み前にそろえておくとスムーズな情報は次のとおりです。
現在の電力会社名現在の料金プラン名お客さま番号供給地点特定番号契約アンペアまたは契約容量直近の月間使用量
これらは検針票やWeb明細にまとまっていることが多いので、先に手元へ用意しておくと入力ミスを防げます。
変更前に確認すべき注意点
変更前には、安さだけで決めないことが大切です。
燃料費調整の扱い、解約金の有無、ポイント還元条件、支払い方法、ガスや通信とのセット割の条件まで確認しないと、思ったほど安くならない場合があります。
また、賃貸では建物全体契約や管理規約の影響を受けることもあるため、個別変更できるか先に確認しましょう。
東京電力エリア以外の従量電灯プラン

関西・中国・四国・沖縄は『従量電灯A』が一般家庭向け
地域によっては、一般家庭の入口となる名称が『従量電灯A』で案内されることがあります。
そのため、同じ『従量電灯』でも東京電力エリアのBと、関西などで見かけるAは役割が近い場合があります。
名称だけで比較すると混乱しやすいので、契約アンペアや最低料金制かどうかまで確認するのがコツです。
北海道・東北・中部・北陸・九州は『従量電灯B』
一方で、北海道、東北、中部、北陸、九州などでは、一般家庭向けとして『従量電灯B』の名称が使われる地域があります。
たとえば東北電力や九州電力では、家庭向けプランとして従量電灯Bが明確に案内されています。 東北電力 九州電力
従量電灯Bに関するよくある質問

従量電灯Bのままだと損をする?
A: 一概に損とはいえません。
月300kWh以下で使い方が安定している家庭なら、比較基準として十分に合理的です。
新電力に変えて後悔することはある?
A: あります。
解約金、燃料費調整の条件、割引の適用条件を見落とすと、想定より高くなることがあります。
アンペア数だけ変更することはできる?
A: できる場合が多いです。
同じ電力会社内でも、30Aから40Aへの変更のように契約アンペアだけ見直せることがあります。
賃貸でも電力会社を変更できる?
A: 可能な場合とできない場合があります。
部屋ごとの個別契約なら変更しやすい一方で、高圧一括受電や建物指定契約では自由に変えられないことがあります。
まとめ
従量電灯Bは10A〜60Aの一般家庭向け標準プラン料金は基本料金、3段階の電力量料金、燃料費調整額、再エネ賦課金で決まる月300kWh以下で安定志向の家庭と相性がよい使用量が多い家庭は別プランのほうが安くなる可能性があるまずは検針票や会員ページで契約名とアンペアを確認する
従量電灯Bは、仕組みを理解すると『自分に合うかどうか』をかなり判断しやすいプランです。
今の検針票で契約アンペアと月間使用量を確認し、必要なら他プランと比較して最適化を進めてみてください。


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